ケアレールレポート

現役パパ介護福祉士が語る介護医療ネタや育児、お金の事などなんでもありの生活雑記。

特別養護老人ホーム(特養)の仕事の流れ

 

どうも、ケアルンです^ ^

この記事では、計3ヶ所の特別養護老人ホーム(特養)で約6年程の実務経験がある僕が特養の業務内容についてお伝えします。

特養施設で働いてみたい方の参考になれば幸いです^_^

 

まず特養とは、日常的に介護が必要とされる方達が入居され、集団生活を行っていく場の事で、基本的には生涯をそこで過ごしていただく施設の事です。

現在では国から要介護認定を受け、更に5段階あるその要介護度が3以上の方しか入居出来ないので、比較的、重度の方が多いです。

 

更に特養も大きく分けて、2種類あり

従来型(病院型)とユニット型に分けられます。

従来型ですと、基本4人部屋の多床室であるのに対し、ユニット型は完全個室となっています。

従来型では何十人もの入居者を多数の職員で対応するのに対し、ユニット型では10人程の少数グループに分けられ、それぞれ決められた職員が配置され対応します。

従来型とユニット型の違いはまだまだ沢山あるのですが、今回は割愛し、また別の記事で詳しくお伝えしますね。

 

では本題の業務内容ですが、まずは1日の流れをみてみましょう!

施設によってまちまちなんですが、基本的に下記のような流れで1日が進んでいきます。

 

起床 6時〜8時くらい

まずは、起床のお手伝いから入ります。

お手伝いする事を介助とも言いますので、以降介助と表現していきます。

入居者様の意向や体調などにも合わせる必要があるので、起きる時間は様々なのですが、基本的には朝食に間に合うように起きて頂きます。

もちろん、自分で起きられる方もいらっしゃいますので、お声がけだけする場合もあるし、ノータッチで良い方もいます。

介助の必要がなく、ご自身で出来る事を自立とも言うので、以降自立と表現します。

また、起床時にお薬を内服される方もいらっしゃいますので、服薬介助もしたりします。

 

整容、排泄など6時〜8時くらい

起床介助が済んだら、整容の介助に入ります。顔を洗ったり、歯磨きしたり、入れ歯を入れたり。男性なら髭をそったり、女性なら髪を整えたりとその人その人のスタイルに合わせます。 

こちらも自立している方は介助は不用です。

また、食事の前にトイレに行ったり、オムツ交換が必要な人もいますので、ケースバイケースで介助をします。

 

朝食7時半〜9時くらい

大体どこの施設も8時前後に厨房からお食事が届きますので、お茶などの飲み物を準備し、一緒に配膳していきます。 

施設によっては入居者1人1人の分がそれぞれ分けられていて、そのまま配膳すれば良い場合もあるし、ユニット型施設なんかだと大皿に盛られた食事が届き、ユニットにある食器に職員が入居者様一人一人の分を盛り付けてから配膳する場合もあります。また、ユニットでご飯を炊いたり、味噌汁を作るところもあります。

配膳後はお食事を自分で召し上がれない方に食事の介助したり、食事前後に内服薬がある方などには服薬介助を行います。

食事が済んだら下膳し、必要に応じて食器を洗うなどの雑務もこなします。

 

口腔ケア 8時半から9時半くらい

お食事が終わったら、お口の中をお掃除します。歯磨きや入れ歯の洗浄、舌ベろに付いた汚れを落としたりと、お口の中を清潔に保てるよう介助していきます。

自立の方は介助不用。ただし、磨き残し等の確認は必要。

 

10時のお茶

高齢者は特に水分補給が重要となりますので、定時で水分補給して頂く時間を設ける事が多く、大体どこの施設でも午前中は10時頃に提供しています。こちらも食事と同様に必要に応じて介助を行います。

また、飲み込む機能が落ちていて、普通の水分ではむせてしまう方も多いので、専用の粉を使いトロミを付けた水分を提供する事もあります。

 

排泄9時〜11時くらい

トイレ介助不用で自立の方を除き、食事前後で排泄の介助を行なったり、トイレに行きたいと訴えがある場合に誘導したりします。

尿意や便意がなく、失禁されてしまう方が多いので、定時で誘導、介助を行う場合が多いです。

 

 

昼食12時から13時くらい

朝食と同様です。

 

口腔ケア12時半から13時半

 

排泄

13時〜17時くらいまでに数回

 

15時のおやつ

3時のおやつと水分を提供します。

こちらも食事や水分提供時と同様です。

 

夕食17時〜19時くらい

朝食、昼食と同じです。

 

口腔ケア17時半から19時半くらい

入れ歯の方は入れ歯洗浄剤をつけ置きします。

 

排泄18時半から21時くらいまで

 

就寝19時〜21時くらい

夕食、口腔ケアが終わり落ち着いたら就寝介助に入ります。

パジャマに更衣したり、日中はトイレでも夜間はオムツになる人もいるので、オムツを付けたりして、ベッドや布団に誘導、介助を行います。

また、就寝前に内服薬がある方もいるので、服薬介助も忘れずに行います。

 

夜間22時〜7時

入居者様が寝た後も職員は休みません。

1〜2時間ごとに巡視を行い、ちゃんと眠れているか、体調に変わりがないかなど確認します。

また、自身で寝返りが打てない入居者様は床ずれになるリスクがあるので、2〜3時間ごとに身体の向きを変えてあげます。

後は、必要に応じて、定時でトイレ誘導やオムツ交換などをします。

他にも夜間トイレに起きて来られる方や眠れずに起きてきたり、徘徊される方もいらっしゃるのでその対応も行います。

※床ずれとは、皮膚が長時間圧力を受け続ける事により血液の循環が悪くなり、皮膚が壊死(えし)してしまう事。介護現場では褥瘡(じょくそう)という専門用語で呼ばれています。

 

入浴、リネン交換、個々に応じた臥床時間などを設ける(適時)

入居者様一人一人の入浴介助を1週間に2回以上行います。

ほぼ毎日入浴の介助がありますが、決まった時間はなく、午前や午後、またはどちらも行う事があります。入浴をする事で身体の清潔を保てたり、傷や内出血などのダメージ、手や足の爪が伸びている事などに気づけたり、心身ともにリラックスして頂けると等メリットが多いです。

同様に、リネン交換(シーツ交換などのベッドメイキングの事)を週1回行います。

また、入居者様は体力がありませんので、午前や午後、または両方でお昼寝ね時間や横になる時間を設けたりもします。

 

 

以上、ざっくりと時間に沿って1日の流れお伝えしましたがいかがだったでしょうか?

後はこの業務をこなせるうように早番、日勤(中番)遅番、夜勤等の交代制勤務で24時間職員が従事します。

 

これだけ見ると本当にただ、毎日の生活をサポートすれば良いだけで簡単じゃん!

と思われるかもしれません。

 

でも、これは時間軸でみた業務であり、他にもやる事は沢山あって

・PC入力や書面に書いてその日の業務内容を記録に落とす。

・入居者の急変や事故、怪我、病気などの特変時の対応。

・他部署(医務や栄養科、ケアマネ、生活相談員、機能訓練士、事務所など)との報連相。連携。

・面会にいらっしゃったご家族の対応。

・レクリエーションや行事。

・簡単な機能訓練、作業提供。

・洗濯に掃除、室温管理などの環境整備。

・会議や委員会、研修に参加。

 

などなど多岐にわたり、意外と忙しいです^^;

特養で働ければ介護業界ならどこでも働けるとよく言われるのですが、所以の理由がよく分かりますよね笑

 

でも逆に言えば、特養で経験を積めば、介護業界どこでも働けるし、そのぐらいのスキルが身につくって事ですね^_^

 

介護業界に進みたいけど、どこで働こうかお悩みのあなた!

またスキルアップしたいあなた!

是非特養で働いてみてはいかがでしょうか?

 

夜勤手当も付きますよ〜(^^)